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抵触とは何でしょうか?





<下記インタヴュー内容>
 まず、自分の特許権が他人の意匠権に抵触しているというようなことで、その意匠権者のほうから警告を受けたという場合を想定してみますと、使い続けることはまずできません。まず、実施を停止しなければなりません。したがって、その製品を製造すること、販売することができなくなるということです。
 では、ずっとできないかというとそうではなくて、その場合には、まず特許権者側から意匠権者側に、そのライセンスを申し出るということによって、製造再開・販売再開することが可能にあります。
 これが結論なんですけれども、なぜこんなことが生じるかということを考えてみる必要があります。例えば、特許の対象は発明、技術的思想の創作ですから、簡単に言いますと技術に関するアイディアです。一方、意匠とは何かというと、これは物品の外観で、その美観を生ずるもの。法律上は「物品の形状、模様若しくは色彩、又はこれらの結合であつて、視覚を通じて美観を起こさせるもの」が意匠というふうになっています。要はデザインです。
 これがその抵触するというというのはどういうことかなんでけれども、抵触というのは、同一の客体について二つの権利が併存することを抵触と称します。
 例えば、特許と意匠権、特許権と意匠権が抵触するというのはどういう場合かと言いますと、例えば一番良く言われますのが、現在いろんなタイヤ、ラジアルタイヤが当然使われていますけれども、そのラジアルタイヤの溝の形状が、デザインとしても非常に綺麗である、しかしながら、このデザイン、こういった溝の形状であるトレットパターンですね、こういったパターンであれば、非常に例えば排水効果がいいと。路面から水を吸い上げるんですが、それを非常にうまく排水できる、かつ見た目もきれい。こういう場合には、例えばタイヤの接地表面ですけれども、そこに特許権と意匠権が併存することがありえます。
 これをもし同一人が取っている場合には、これは抵触はしません。ただし、他人がもし同じような素材から、一方はデザイン、一方は特許ということを考えついた場合、これを他人がそれぞれ時期を別にして出願をしたという場合、この場合には意匠権が先です。意匠登録出願が先にされて、そのあと特許出願をする。こういった場合、特許権のほうがその実施について制約を受けることがあります。
 その解決の方法としては、先ほど言いましたように、後願者である特許権者のほうから先願者である意匠権者に対して、ライセンスを供与していただくと。「ちょっと使わせてくれませんか」と、そういった申し出をすることによって特許権者の実施が可能になる。
 ライセンスということですから、これはどうしても先願優位の原則で産業財産権は動いておりますので、先に出した意匠権者のほうが、やはり優位になります。特許権者は、意匠権者に対して、ある程度のライセンスフィーを払って使わせていただくと、そういった交通整理がされるということになります。特許法では、これを72条で規定しています。

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